小規模工場でも導入可能!モジュール式クリーンルームとは?費用・導入メリットを解説

「クリーンルームは大企業向けの設備」「建設費用が高すぎて導入できない」
そう考えて、導入をあきらめていませんか?

実は今、**小規模施設や既存の作業場にも設置可能な『モジュール式クリーンルーム』**への注目が高まっています。
医薬・食品・電子部品・化粧品などの分野で、局所的なクリーン環境を実現する方法として導入が拡大中です。

本記事では、モジュール式クリーンルームの特徴、導入メリット、費用感、注意点まで、初めて導入を検討する方にも分かりやすく解説します。

モジュール式クリーンルームとは?

モジュール式クリーンルームとは、
パネルやアルミフレームを組み合わせて構築される簡易型クリーンルームのことです。

既存建物内にプレハブのように自立型で設置可能で、解体・再設置も可能。
必要なサイズやクラスに応じて、柔軟に設計・増設ができるのが最大の特徴です。

導入のメリット

項目モジュール式クリーンルームの特徴
✅ 初期費用が抑えられる建屋一体型に比べて1/2〜1/3のコストで導入可能
✅ 既存工場にも後付け可能建物を壊すことなく既存スペースに設置可能(倉庫・一角・事務所内など)
✅ 拡張・移設が容易将来の事業拡大・移転にも柔軟に対応できる
✅ 小ロット製造に最適限られたスペースで局所的な衛生・防塵環境を実現

導入費用の目安(クラス別)

クリーンルームクラス概要坪単価の目安
ISO8(クラス10万)食品・化粧品包装、簡易電子組立など約40〜60万円/坪
ISO7(クラス1万)電子部品・医薬品包装、計量エリアなど約60〜90万円/坪
ISO6〜5(クラス1,000〜100)半導体、精密光学、無菌充填工程など(高性能HEPA)100万円〜150万円/坪

※空調、照明、電源、制御盤、モニタリング機器など含む構成によって変動
※特注サイズや恒温恒湿、陽圧設計が入ると+20〜40%増

モジュール型でも必要な仕様とは?

モジュール式だからといって、清浄度の確保には一定の設計品質が必要です。

必須項目理由
HEPA/ULPAフィルター搭載0.3μmレベルの浮遊粒子除去が必須
陽圧制御外部からの粒子侵入防止
エアフロー設計上部吹出・下部吸込の層流が基本
抗菌内装材クロスコンタミネーション防止
人・物動線の管理エアシャワーや前室の設置が望ましい場合も

導入前の注意点とチェックポイント

  1. 必要な清浄度レベルを明確にする
     → 何をどこでどのレベルで守る必要があるのか?
     製造品目や顧客要求(GMP対応など)により設計が変わる

  2. 既存空間のインフラ確認(電力・天井高・空調容量)
     → 空調ユニット設置スペースやフィルター交換動線などに制約があることも

  3. 作業者の教育・運用ルールを整備する
     → クリーン環境は設計と運用の両方がセットで初めて機能する

  4. バリデーション・認証の要否を確認
     → 医薬・食品分野では、必要に応じて第三者機関との調整が必要になる場合あり

スモールスタートに最適なソリューション

大規模な建屋改修を必要とせず、短納期・低コストで清浄環境を実現できるモジュール式クリーンルーム。
特にスタートアップ企業や小規模生産拠点にとっては、GMP対応や品質保証の一歩として非常に有効な選択肢となります。

事前に要件を明確化し、信頼できる施工・設計パートナーと連携することで、
「スモールスタート」からでもクリーン環境の構築は十分可能です。

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